Sketch-2
「精霊使いを目指した日」


リアさんが兎大好きっ娘な理由が明かされるお話。
最初はもう少し劇的な理由を考えてたのですが、逆にこれくらいの方がリアリティがあるかなあと。
作中のミスリーディング等、自分で読み直していてそれなりの出来だったかなあと思っています。


季節


 フリスタのVol.1・2共に、短篇を書いてたのは春〜初夏辺りだったのですが。
 あの時節に冬場のシーンを書くのは、ものごっつキツい(笑)。

 だってねえ、もういい加減長袖なんて着る季節じゃねえよ、ああ暑い暑い、とか言って、左手の下敷きでパタパタ顔を扇ぎながら、

 リアは真っ白な溜め息を口から吐き出し、吹き荒ぶ寒風に首を竦め、襟元を手で閉じながら振り向こうとした。

 とか書くわけですよ。
 情景描写とか書く時って、こう、目を閉じて、
「今は冬。冬だ冬。冬思い出せ冬。足の指とか凍りそうなくらい寒い。超寒い。手袋とダウンジャケットと靴用のカイロが欲しい…」
 とか念じて、必死こいて想像力働かせて書くのですけど。もう、苦行(笑)。
 別に作中の季節は春先でも良かったんでしょうけど、まあ文章で身を立てたいと思ってる以上、自分の嗜好に合うシチュエーションばっかり書いてても、ねえ…


勉強


 シェーファーの主張って、大正時代の無政府主義者、大杉栄(1885-1923)と被ってる所が結構あるんですね。他人に何かを任せるよりも、確実に自分の手で行動しないと気が済まない直接行動主義な所とか。
 いや、勿論大杉氏はこの話のシェーファーみたいに一般市民を嫌ったりなんて欠片もしてないですし、自分に共鳴する人達だけで上手くやっていこうとも全くしていなくて、ずっと強烈で魅力的な人物だったそうですが。

 ただ、この「被り」に気付いたのがVol.2入稿直後の事でして。後書きに書こうと思っても後の祭り。やっぱ、勉強しないといかんですねえ…
 大杉氏の著書や来歴なんかを御存知の方がこの話読まれたら、「はいはい、大杉栄の二番煎じ乙」で一刀両断なのだろうなあ、と思うと、穴があったら入りたい気分ですよ。もう。

 ちなみに大杉氏は、関東大震災の二週間ほど後、憲兵隊の分隊長甘粕正彦達の手によって絞殺され、その遺体も古井戸に投げ込まれるという非業の死を遂げられましたが…
 シェーファーには、そんな最期を迎えずにいてほしいもんですね。
 もし彼が生きてれば、以後の短篇で顔を出すかも知れません。もしその時が来るとしたら、彼がどんな成長を遂げているか、乞うご期待。


 そう言えばここ数年賽は…殊勝なことに…チマチマ仕事の合間や行き帰りで本読んで、色々な思想を知ろうとしてるのですけど。
 ただ恥ずかしながら、難しい文章を読み解いていく気力が無いために(笑)、いわゆる「入門書」てレベルの本で、ハイデガーとかヘーゲルとかニーチェ、カント辺りの思想を、大掴みに概略を知ってる、もとい、知らない事はない、くらいなのですね。
 でも以後、フリスタ短篇に限らず、書く文章のテーマ性を深めていこうと思ったら、難しい文章だろうが何だろうが、原書とまではいかないまでも、ちゃんと本人達の本を読んでいかんと駄目ですよねえ…
 これを書いてるのが2008年の年末なのですが、2009年の目標はその辺にしてみましょうかね。


ユト


 リアさんの愛兎、ユトです。
 一応プレイ開始時点では既に天寿を全うしていて、リアさんの溺愛の対象はユトの生まれたばっかの孫兎に移っている、てくらいの設定を考えております。
 リアさんも既に自立して自分の家(アパートみたいなもんですが)を持ってるわけで、そこにユトの孫兎でも連れて行ってるのかも知れませんね。今度リアさんにその辺聞いてみようかな。


 ちなみに兎豆知識。
 大型の兎は瞬間最高速80km/hでの走行、加速すれば幅3mの跳躍が可能。雄は人間の女性に対してでも発情する。雌は出産直後に発情。長寿な個体は15年前後生きる。
 平均視力は0.1以下。但し視界はほぼ360゚。でも両目を使って見られるのは前方10゚くらい。耳は左右別々に動くため、360゚の音を聞き分ける。聴力が高いイメージがあるが、実は嗅覚もかなり鋭い。
「一羽、二羽」と数える所以は平安時代にまで遡る。僧侶が獣肉を食べる事を禁じられ、耳の長い兎を「これは鳥だから」と偽って食ってた辺りからだとか。
 また別説に、兎→うさぎ→鵜鷺(う・さぎ)という洒落というのも。


使い魔


 そう言えばコレはずっと本編で書き忘れてたのですけど。
 リアさんが頻りに使い魔を欲しがっているのは、元々はグリムザさんのプレイヤーの入れ知恵でして(笑)。

 ただ、そんな裏事情というか、プレイヤー同士の話を本編で書くわけにもいかず。ただ何となく、
「どうやら兎好きであるらしいリアさんが、何故か精霊使いなのに使い魔を欲しがっている」
 という意味不明な状況が出来上がってしまってたのですね(笑)。

 なので、この「精霊使いを目指した日」では、リアさんが兎好きな理由だけでなくて、使い魔を欲しがってる理由も一緒に設定してみました。

 ただ、フリスタのVol.1のどっかでリアさんが口にしてる「ファミリアー」のコモンルーンですが、確かいつぞやのQ&Aか何かで、「駄目」て話があった気もします。
 ルールの抜け穴的なものって、賽は「見つけた人の手柄」て事で、基本的にはアリにしてあげたいのですけどねえ。


イラスト


 はい、バルキリー超恰好良いです。そりゃ打撃力30にもなるわ。
 このイラストは烏氏にお願いした時に、色々なバージョンを候補として提示して頂きまして。
 中でも「リアルに全身光の塊で、ちょっとシルエット的に鎧を着た女性が槍を持ってる」てバージョンに心引かれて、エラく悩んだのですが…
 ただ、ちょっと解りにくくなってしまうかも知れない、ていう烏氏の一言で、現在のバージョンに落ち着きました。全く後悔してません。

 それと、本当はシェーファーのイっちゃってるバージョンも書いて頂きたかったのですが、時間の関係上断念。
 何だか優しげな細面の青年、てイメージだけになっちゃいました。


 それと、これはSketch2の話じゃないですが。

 ハウスルール説明のトコの、目線の入ってるアレが最高でした(笑)。


既刊各話追記・消えネタ集に戻る

Free Style! onlineに戻る

蛇の両目亭onlineに戻る