Sketch-3
「Unreplaceable」
ヒルシュ夫妻とリデル君の、第五話の後日談。
書いている最中に推敲を始めるとキリがないのでしないとか、
色々と試してみた結果、大変な難産になったお話でした。
テーマ
Sketch-3は、敢えてテーマ性を弱めにしました。
これは、勿論作品の対象を誰にするかによっても変わってくるのですけど。ただ、やっぱり一部の人にしか解らない話というのは、ちょっと哲学的ではないかなあと思った次第。
哲学ていうのは、一部の知識オタクが勿体ぶって、専門用語をこねくり回すような狭いものではなくって。誰でも自分の体験に照らし合わせて、「あるある」と思って賛同できるものでないといかんと思うのですよ。
で、今回の話は…まあ身近な人も含め、誰でも一度は悩みそうな事を扱ったわけです。
そういう点では結構お気に入りの話なのですが…ただSketch-2に比べると、ミスリーディングや構成の代わりになる要素が余り無かったのが心残りですね。
鍛冶
御存知の方はお気付きの事と思いますが、ヒルシュさんの、というかモア家の鍛冶技術は完全に日本の刀鍛冶に範を取っています。
賽は元々日本の刀剣技術に興味があった人間なので…
というか、正確には西洋の刀剣技術について殆ど知らないもんで、取り敢えず予備知識のある日本の刀鍛冶に倣った次第。
しかし調べれば調べるほど、日本の刀剣技術てのは物凄いものがありますよねえ。いや刀剣に限らず、やっぱり日本の技術は半端無いです。旋盤工の方とか宮大工の方とか、職人の皆様はホント尊敬します。
しかしヒルシュさん、この年で鍛冶に打ち込む余り片目を失明してるようだと、老年になる前に両目とも見えなくなっちゃいそうですねえ。
まあ、神聖魔法で視力は回復できる便利な世界なんで、大丈夫なのかも知れませんけど。
寝息
この話ですが、寝息に注意してお読み頂くと、地の文でも明記していない事が一点、お解り頂けるかと思います。
何についてのお話なのかは、ナイショ(笑)。
ヒルシュさんは狸寝入り。
腕輪
一応プリムラさんの付けてた腕輪の詳細データを。
リンギスト・ブレスレット
知名度16 名前のみ
知名度17 外観のみ。飾り気の少ない、簡素な銀の腕輪
知名度18 魔力付与者「和解の求道者」エドムント・リヒター 基本取引価格は50万ガメル
知名度19 魔力 腕に着けた状態で上位古代語による指定のコマンドワードを唱えることで、精神力の消費無しに「タング」の魔法が使える。
魔力付与者リヒターが全精力を注ぎ込んで作った傑作。三つ目を作った所で、マナの過使用により額に埋め込んだ宝玉が破損し、それ以上は危険と判断されて以後作られる事はなかった。
一つはリヒターの息子が、一つはリヒターの親友が受け取り、一つは早逝したリヒター自身の墓地に共に埋葬されたと言われる。
えー、てな具合で、賽はオリジナルアイテムなりデータなりを作る際、最近では知名度判定の達成値によってどこまで知っているのかを変える、というテを使ってます。
実際、公式リプレイでも「その達成値だと名前だけ解ります」とかやってますしね。
魔法のアイテムの場合、名称→外観→魔力付与者・取引価格→魔力の順にしています。
リアリティを優先するなら名称→魔力→魔力付与者・取引価格→外観、くらいになるんでしょうけども。ただ、ほら。それにしちゃうと、高い達成値を出す事にあまり意味が無くなってしまうので。
ゲーム的な楽しさを優先して、上記の順番にしている次第。
やってみると、なかなか良いものだと思いますよ。
イラスト
これも毎度言ってる、難しい所なのですけど。
やっぱ人によって、登場人物のヴィジュアル的なイメージって全然違う(笑)。
で、これがキャラクターによってその「ズレ」のレベルが違ってですね。例えばリアさんとかプリムラさんなんかは、誰に聞いても或る程度同じようなヴィジュアルを想像されてるようなのですけど。
これがグリムザさん、ポンバル先生辺りになってくると、これがもー、物凄い勢いでマチマチ。
特にそのズレというのがポンバル先生なんかは顕著なのですね。
で、ヒルシュさんはと言えば、皆結構似たようなイメージを持っておられたらしく、大体は固太りというか筋肉太りというか、マッチョかソフトマッチョで骨太、彫りの深い顔立ちの大男と。で、それは絵師の大邑烏氏も同じだったようなのです。
ところがどっこい、絵に起こしてみると、これがただのチンピラAにしか見えなくなってしまったらしくて(笑)。で、試行錯誤の末に完成したヒルシュさんが、P42の絵。
賽も最初に見たときは意外でしたが、でも見てる内にすんなりと受け入れてしまいました。何て言っても、恰好良いし(笑)。
それからP61のイラストですが、これも結構難産だったのだそうで。
よくよく考えてみれば、賽が胸丸出しの女性を小説の中で描くのって滅茶苦茶珍しくって(笑)。で、
「胸どうしようか? 服破けてるよねえ?」
「ああ…破けてますねえ。でもラミアになるなら、破れるのは下半身だけですし…」
「うん、上半身は服残しとこうかと思ったんだけど。それやると、絵的に物凄くヘンなんだよねえ」
「…じゃ、腹括りましたんで。上半身裸の、手ブラで」
てなやり取りがあったりしつつ(笑)。
危うくプリムラさんの肌も露わなサービスカットが出来上がる所だったのですが、締め切り直前になって烏さんが起死回生の一手、胸が入らずに済むよう構図を変えて、事なきを得たのでありました。
…ちぇ。